FF
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○ティーダ
な──なんだ?
○バッツ&ジタン
ティーダ
○エクスデス
神々の闘争は終わった
主を失った駒は闇に消えるさだめ
○ケフカ
まぁ当然の報いだね コスモスを滅ぼしたのは
おまえたちなんだから
○ジタン
なんだと?
○ケフカ
残酷な真実を知る前に消えたほうが
幸せだよ
○エクスデス
案ずるな おまえたちが消えた後で
世界も無に還してやろう
○ウォーリアオブライト
わずかな光も見得ない これが完全な闇
○ティーダ
オレ消えちゃったのか
オレたちがいなくなったらあの世界はもう──
○スコール
このまま何もできずにおわるのか?
○オニオンナイト
いや──終わりたくない
戦ってわかったんだ どんな絶望の中でも──
あきらめちゃダメなんだ!
○ティナ
これはコスモスが?
○セシル
でも彼女を滅ぼしたのは僕らだと
○フリオニール
だったら真実をたしかめよう
○バッツ
なぜコスモスが消えたのか おれたちは消えるしかないのか
奴らから聞き出すんだ
○クラウド
奴らの好きにはさせない
○フリオニール
クリスタルを手に入れたらすべてがうまく運ぶと信じていたのに──
○バッツ
おれは今でも信じてるぞ クリスタルがあったから立ち上がれた
○フリオニール
確かにそうだ ……バッツは前向きだな
○バッツ
後ろを振り返っても未来は見えないからさ
だったら前を向いて進むだけだ 進むうちにきっとまた希望が見えてくる
○ウォーリアオブライト
大地が揺らいでいた……? やはり世界は崩壊に向かっているのか──
○エクスデス
ほうまだ生きていたとは
さすがはクリスタル 侮れん力だ
○スコール
クリスタルの力だと?
○バッツ
エクスデス 何を知っている?
おれたちがコスモスを滅ぼしたってどういう意味なんだ
○エクスデス
そうだな もう教えてやってもよかろう
クリスタルの正体
それは神の抱きし調和の力から生まれしもの
○ティーダ
調和の力?
それって──
○エクスデス
そうだ クリスタルとは神の欠片 コスモスの力そのものと言っていいだろう
おまえたちがクリスタルを手にしたゆえにコスモスは力を失い消え去ったのだ
主を失った駒が存在できるのもクリスタルのおかげ
だが残された光のなんと儚いことよ
その力とてすぐに尽き果てる
○バッツ
光が消えたらおれたちも──
○エクスデス
母なる無へと沈むのだ
○スコール
コスモス── なぜだ
○エクスデス
消えゆく時が待てぬなら私の手で還るがいい
すべてを消し去りそして私も消えよう
永遠に
○エクスデス
無に抱かれ消えるがいい
○エクスデス
この感覚だ──
境界は消え肉体は無限の宇宙に同化する
無こそすべて 無こそ始まり
おまえたちもすぐこの永遠の一部となるのだ
○スコール
クリスタルがコスモスの力なら──
○コスモス(回想)
"私は敗れたのです"
"彼らが知るべきは真の闇"
"あなたたちは残された最後の希望"
○ティナ
コスモス── わかってたんだ 自分の死は避けられない運命だって
○バッツ
全部知っていて最後の力をおれたちに?
○スコール
託したのか
俺たちに世界の行方を──
○ティナ
クリスタル── ううんコスモスが私たちに最後の時間をくれたなら
○バッツ
その気持ちを無駄にはしない
○スコール
戦おう 他に道などない
○フリオニール
この先にいるのはカオスだけじゃない まだ消滅していないカオスの戦士の戦士もいるはずだ
○セシル
とはいえ何人かはもう倒している でも僕たちはまだ皆無事でいる
○オニオンナイト
それに僕たちのクリスタルがある コスモスも……僕たちと一緒にいるんだ
○フリオニール
ああ 彼女の想いを無駄にはしない!
○クラウド
この気配はあいつ──なのか
○フリオニール
どうしたんだクラウド?
○クラウド
このひずみの中に──たぶんセフィロスがいる みんな先に行っててくれないか? 俺は……
○セシル
確かに彼と話ができるのは君だけかもしれない ──でも仲間の戦いは僕たちの戦いでもある
○ティーダ
そうだぞクラウド もうひとりで行くのはナシ! 戦うときはみんな一緒ッスよ!
○ジタン
クラウド 戦う理由──見つかったか?
○クラウド
これといったものはない だが今はそれでいいと思っている
○ジタン
わかるぜ 答えってさひとつじゃないよな
会いたい人がいる 帰りたい場所がある そういう想いの全部が答えだ
○クラウド
ああそうだな 迷っても──前には進める
○セフィロス
良い子だ
帰ってきたな 私のもとへ
○クラウド
何のことだ
○セフィロス
絶望に耐えかね私にすがりに来たのだろう
○クラウド
あんたにすがった覚えはない
○セフィロス
楽になれクラウド
おまえは希望という病に蝕まれている
中途半端な望みがこの苦痛の世界を生んだ
○クラウド
だとすれば背負うべき痛みだ
逃げ出せば前へは進めない
○セフィロス
それがおまえの望みなら
痛みに溺れろ
跪き許しを請う姿を見せてくれ
○セフィロス
真の絶望へといざなおう
○セフィロス
何がお前を動かした?
○クラウド
俺自身だ
○セフィロス
おまえなどどこにも存在しない
○クラウド
違う
戦う理由を探すのも答えを求めてさまようのも
全部俺なんだ
もうあんたには縛られない
○セフィロス
だが心には私の影が焼きついている
また会おう クラウド
おまえがおまえでいる限り何度でもな
○クラウド
余計なお世話だ
俺が本当に会いたいのは──
○ウォーリアオブライト
世界の崩壊は始まりかけているが──ひずみを解放すれば少しでも繋ぎとめられるはずだ
○ティナ
私たちが思い出せないこと……カオスの人たちはケフカは知っているのかな
○オニオンナイト
残酷な真実を知るって話? そうかもしれない ──だけどティナ
○クラウド
すべての答えを見つけるのはきっと無理だ だが俺たちは進まなくちゃならない
○ティナ
うん私はもう大丈夫 みんなと一緒だから……
ただもう一度私の意思を伝えたいの この先にいるケフカに──
○皇帝
久しぶりだな諸君
○ティナ
あなたは──
フリオニールが倒したって
○皇帝
地獄から舞い戻ったのだよ
世界は今新たな支配者を求めている
○フリオニール
おまえみたいな奴がいるから──
戦いは終わらない
○皇帝
そう熱くなるな
真の危機はこれからだというのに
○オニオンナイト
えっ?
○ティナ
何があるの?
○皇帝
カオスが勝利した今戦いの呪縛はとかれた
世界を無に還そうとする者
終焉に破壊を楽しむ者
それぞれがむき出しの欲望のまま動き始めている
まさに混沌の世界だと思わんか?
○オニオンナイト
そんなのひとり残らず止めてやる
○フリオニール
おまえたちに未来派渡さない
○皇帝
貴様らに未来派ないがな
我が支配までの余興となれ 世界に取り残された戦士たちよ
○オニオンナイト
ひとりじゃないから──
○フリオニール
俺たちはここにいるんだ
○ティナ
行きましょう
○ティナ
目が覚めたときとにかく戦うことが怖かった
でもみんなが支えてくれたから頑張れたの
○ウォーリアオブライト
──我々は共に戦う仲間だ 支え合ってこそ力を発揮できる
○ティナ
うん だからあなたも私たちを支えと思ってね
○ウォーリアオブライト
……ああ そうだな
○ケフカ
おやまだ生きてたの? 死にぞこないの残りカスちゃんたち
○ティナ
ケフカ
○ケフカ
もしかして僕に壊されに来てくれた?
だよねえ コスモスにあんなことしたらあとを追いたくもなる
○ティナ
あなた何を知っているの?
○ケフカ
知りたい?
知りたい? それなら──
オシエナーイ
○ティナ
ふざけないで
○ケフカ
(すいません)知っても意味がないんだよ
すべてはいずれ壊れゆく
ほら聞こえてきた 破滅の足音が
カオスをこえて週末が近づく
○ケフカ
破壊 破壊 ハカイ ハカイ!
○ティナ
あなたも…苦しんでいるの?
○ケフカ
足りナーイ
もっともーっと壊さなきゃ
○ティナ
もうやめて
これ以上の破壊は無意味よ
○ケフカ
意味のある破壊などつまらん
意味もなく壊すから楽しいんだよ
滅ぶとわかっていてなぜつくる 死ぬとわかっていてなぜ生きようとする
死ねばすべて無になってしまうのに
○ティナ
守るべきものがあるから
生きてる間にその意味を見つけられればそれでいいでしょう?
○ケフカ
ムダだ
世界もおまえたちもすぐに消える
命──
夢──
希望──
どこから来てどこへ行く?
そんなもので心満たされることなどない
破壊こそ──破壊こそぼくちんの生きる輝き
ハカイ! ハカイ! ハカイ!
ゼ~ンブハカイだ!
○ティナ
壊れた心──
破壊することで埋めようとしていたの?
"同じ哀しみを繰り返さないためにも私は──"
私は進み続ける
○ガーランド
余計なことをしてくれたな……ゴルベーザ
おまえの助言でコスモスは完全なる死を望んだ…… どう転ぼうとも戦いは終結してしまう
○ゴルベーザ
いずれはこうなる運命だった…… そなたも気づいていたのだろう?
○ガーランド
しかし……大いなる意思はそれを望んでおらぬ わしは与えられた役割を果たせなかった
この世界はカオスという強大な兵器を生み出すために創られた実権の場……
……そのためにも戦いは永遠に繰り返されねばならなかったのだ
○ゴルベーザ
……ガーランド そなたは何を知っている?
そなたはいったい……何者なのだ……
○ティナ
行きましょう 私たちの未来を守らなきゃ……
○バッツ
ああ 無に取り込まれるのも壊されるのもおれはいやだからな
○ジタン
カオスに勝って元の場所に帰らないと ──そうだよなティナ?
○ティナ
……ええ みんなが一緒ならきっと大丈夫!
○ティーダ
なぁここのひずみも解放していくだろ? とにかく身体動かしておきたい気分なんだ
○オニオンナイト
──待って!
○ティーダ
うわっ! びっくりした! 心配すんなよ ひとりで行ったりしないって
○オニオンナイト
子供みたいなこと言わないでよ そうじゃなくて── この先に強い力を感じるんだ
暗闇の雲の気配…… 最後は正面から向き合わなくちゃ……
○オニオンナイト
理屈に合わないことでもやってやるって決めたらできちゃったりする
心って不思議だよね 予測も計算もできない不安定なものなのに
○スコール
揺らぎが強さになることもあるのさ
守りたいと思う気持ちには従わない方がバカだ
○オニオンナイト
うん ……よく知ってるよ
○暗闇の雲
千の孤独の果て
混沌は世界にうずまく闇となった
これですべてが我が腕に眠る
○オニオンナイト
まだだ 僕たちがいる
○暗闇の雲
守るものなしに立ち上がれぬ坊やか
守るべき神はもうおらんぞ?
○オニオンナイト
彼女の想いはここに生きている
○暗闇の雲
減らず口を
その虚勢こそ暗闇のいけにえと知れ
○暗闇の雲
お前の答えを見せてみろ
○暗闇の雲
おまえたちは闇の溶けかけ無への扉もすでに開いておる
もう流れは変えられぬというのに
○オニオンナイト
そうだね
頭で考えたら逃げたくもなる
○暗闇の雲
ではなぜ
○オニオンナイト
みんなの声が背中を押すんだ
ココに従えば道は必ず開けるって
○暗闇の雲
興味深い生き物だ
だが滅びの運命からは逃れられぬ
待っているぞ 無の雲間で──
○オニオンナイト
できないって思ったらおしまいだから
変えてみせるよ
○フリオニール
カオスのいるひずみはまだだいぶ先だが…… みんなで力を合わせればすぐに辿りつけるよな
○ジタン
ああ 残された時間で絶対やりきってやろうぜ ──でも少しだけオレに時間をくれないか?
このひずみにいる奴と……クジャとさ 最後にもう一度話をしておきたいんだ
○ティーダ
それフリオニールに聞くの間違いッスよ! 心配される前に先行っちゃった方がいいぞ
○フリオニール
駄目だ 進む先が同じなんだ みんなで進むぞ ──その方がジタンが話せる時間も増えるだろ
○ゴルベーザ
そなたは何を知っている? そなたはいったい……何者なのだ……
○ガーランド
始まりはささいなことだった かつて別の次元でわしは負の輪廻に囚われたのだ
大いなる意思はそんなわしを拾いあげ命と引き換えに……ひとつの役割を課した
この世界を監視し……カオスとコスモスを争わせる役割をな
○ゴルベーザ
役割……か
○ガーランド
すべてはカオスの持つ混沌の力を育てそして……究極の兵器を作りあげるためだ
○ゴルベーザ
それは……そなたが真に望んだことか?
○ガーランド
何が言いたい
○ゴルベーザ
この世界も負の輪廻であることに変わりはあるまい その輪廻が……ようやく終わりを告げるのだ
物語は動き始めた…… もはや流れは変えられぬ ならばいっそ未来に希望を見出せばよいではないか
○ガーランド
……わしの輪廻は終わらぬのだよゴルベーザ あやつが……わしである限り……
○ゴルベーザ
……
○ガーランド
だが……それもまた面白いかもしれぬな
たとえ未来に希望を見出すことができずとも……せめて楽しむことにしよう
終わりなき戦いの……終わりをな
○ティーダ
もし もしもさ カオスを倒せなかったらオレたちどこにも帰れずに消えるのかな
○ジタン
なんだよティーダ──らしくないな 弱気になっちまったか?
○ティーダ
そういうわけじゃないッス! ただ忘れられるのは……イヤだなって
○ジタン
いなくなったって忘れやしないよ
必死に生きてきた命の記憶はずっと残っていくんだ
○クジャ
明日の幸せを願って人は眠る
昨日の不幸をすべて忘れてしまうために
そして喜びに満ちた夢を見ることを願う
そう──つらく苦しい現実を忘れてしまいたいから
○ジタン
相変わらずキザなこと言ってるな
○クジャ
キミも懲りないね
すべてを失ってなお進もうというのかい?
○ジタン
レディに未来を託されたんだ シッポまいて逃げたら男じゃない
○クジャ
やはり僕が思い知らせてあげなきゃわからないようだ
○ジタン
ああ 幕を引こうぜ
○クジャ
この世では優れた者だけが生き残る
黄昏に沈み──
甘美な消失に身をゆだねるがいい
○クジャ
最終楽章の始まりだよ!
○ジタン
アンコールは無しだぜ
○ジタン
希望がある限りオレは消えない
○クジャ
なら僕を消してくれ
○ジタン
え?
○クジャ
僕はすべてに負けた
もうこの世にいらない存在なのさ
○クジャ
どうして
○ジタン
誰かを助けるのに理由がいるかい?
それともオレの助けじゃ物足りないか?
○クジャ
僕はまたキミを傷つけるかもしれない
○ジタン
何度でも来い
○クジャ
キミのことは永遠に理解できそうにないね
○ジタン
クジャ?
○クジャ
行きなよ
その手でつかむものがあるんだろう?
僕はいつか帰るところへ──
○ジタン
帰るのは同じ場所だろ
○皇帝
ついに終わったのだ 神々の永き戦いが
○ジェクト
でもよ また繰り返すんだろ?
浄化とやらが終わったあとでオレはまたあいつらと戦うってわけか
○皇帝
ああ 本来であればな
だが我々はコスモスに『完全なる死』を与えた これまでの『仮そめの死』とはまったく違う
コスモスの戦士は完全に消滅する そしてそれは我々も同じこと
○ジェクト
どういうことだ?
○皇帝
ただの器に戻るのだよ いずれは奴らと同じく消滅するかもしれん
戦いは真の週末を迎えようとしているのだ
○ジェクト
おいおい納得いかねえな 全員で消えちまうのがおまえの目的だったのか?
そのためにオレたちカオスの駒を誘って動かしてきたってか?
○皇帝
ひとつ重大な勘違いをしているなジェクト 貴様はカオスの駒ではない
○ジェクト
なんだと?
○ティーダ
オレたちいつ消えてもおかしくないんだよな
○フリオニール
ああだが使命を果たすまで消えるわけには──
○ティーダ
あー! 違うッス そういうカタい話じゃなくて!
最後かもしれないだろ だからみんなの世界の話聞きたいんだ
○クラウド
……俺は聞くだけにしておく
○スコール
…………
○バッツ
スコールどうかしたのか? 急に立ち止まって
○スコール
(この気配は間違いなくアルティミシアだ ここでカタをつけておくべきだろうか──)
いや……先を急ぐならそれで構わない
○ジタン
何言ってんだよ レディを待たせちゃダメだろ? ──みんなで手伝うからさ 早く行こうぜ
○セシル
少しずつ記憶が戻ってきて元の世界のことを考える時間も増えてきた
──元の世界へ帰るときが来たら僕たちは最後の別れをすることになるんだね
○スコール
それを惜しんでいる暇はない カオスとの戦いはすぐそこだ
……だがこうして話す時間を持つのは今だからこそ貴重なことなのかもな
○セシル
そうだね 何気ない話をすることも今の僕たちには大事なんだって思うよ
○アルティミシア
コスモスは解放を望み 死を願った
混沌の神もまたいずれ──
○スコール
あんたは何が望みなんだ
○アルティミシア
時間圧縮の世界
おまえたちは唯一で永遠の存在である私を崇めるのです
○スコール
ひとりでやってろ
○アルティミシア
なぜ邪魔をする?
望む世界を作ろうとしているのはおまえも同じ
○スコール
かもな
だが俺には守りたい約束がある
○アルティミシア
それも圧縮の世界に溶け私のものになる
哀れな 私の世界に生まれた不幸な子
○スコール
だとすればあんたの不幸は──
俺の敵だったことだ
○アルティミシア
さあ私の世界に溶けなさい
○スコール
貴様の世界など存在しない──!
○アルティミシア
時間は待ってはくれない
握りしめても開いたと同時に離れていく
私がすべてを圧縮し繋ぎとめてやろうとしているのに
○スコール
俺たちの時間は誰にも奪えない
○アルティミシア
すべては『今』に流され消えゆく運命だというのに──
○スコール
前も後ろもない日など退屈すぎる
俺には必要なんだ
戦い続ける『今』がな
○皇帝
ひとつ重大な勘違いをしているなジェクト 貴様はカオスの駒ではない
○ジェクト
なんだと?
○皇帝
記憶は残っていないだろうが貴様はかつてコスモスの駒だったのだ
○皇帝
秩序や混沌など本来は不定のものだ 今はたまたま貴様がこちらにいるだけの話
闇の体に光の心を持つ『裏切り者』 私はその力を利用しあるものを生みだそうとした
○ジェクト
あるもの?
○皇帝
クリスタルだよ それも闇の体に適性を持つ特別なものだ
計画どおり貴様は息子と向き合い輝きを宿した あとは戦いを仕掛けそれを奪い取ったまでよ
震えるがいい 私は神の思惑をも超える力を手にしたのだ
○ジェクト
なるほどな── けどそんな気持ちじゃ勝負にはならねぇな
○皇帝
貴様 どこへ行く?
○ジェクト
てめえの器はよーくわかった だからよ 安心してケンカに行けんだ
○皇帝
フン 消えゆく者が負け惜しみを
世界の週末と渡りあう力はここにある 最後に君臨するのはこの私だ
○バッツ
ティーダのやってた何とかボール── 戦いが終わったら教えてくれないか?
○ティーダ
ボールって……ブリッツのことッスか? 言っとくけど簡単にはものまねできないッスよ?
こう見えてもオレもオヤジも選手だったんだ しかもエースだからな!
○バッツ
お── ちょっと明るい顔に戻ったなティーダ
ものまねができたらおれもエースだな よーしマスターしてやる
○ジェクト
よお
○ティーダ
なんであんたが出てくるんだよ?
○ジェクト
あん? 挨拶もできねえのか?
オレだって正直よくわかんねーんだ
まあまだ勝負はついてないってことじゃねえか?
○ティーダ
なんだよそれ──
○ジェクト
真のエースってのはな ギリギリまであがくもんなんだよ
さあてロスタイムだぜ
○ティーダ
それじゃ──
○ジェクト
続きを始めようぜ
○ジェクト
しゃあねえ 延長戦だあ!
○ティーダ
引退試合にしてやるって
○ジェクト
どうだ? 少しは吹っ切れたか?
○ティーダ
え?
○ジェクト
考えごとが多すぎてホントは進むのにも迷ってたんじゃねえのか?
○ティーダ
別に──
○ジェクト
ったく情けねえ
オレ様がいなきゃ何もわからねえか?
○ティーダ
オレは──
○ジェクト
ま わかんねえくらいならよ 一旦受け入れちまえ
○ティーダ
え?
○ジェクト
よわっちい自分も 歩んじまった道も
わけわかんねえこの世界もゼーンブ受け入れろ
ドーンと受け入れたらそん中からみつけていきゃあいい
自分が進みてぇ本当の明日を
○ティーダ
あんたそれを言うために?
○ジェクト
また泣くか?
○ティーダ
ばか
○ジェクト
それでこそジェクト様のガキだ
もう二度と呼び出すんじゃねえぞ
○ティーダ
頼まれたってゴメンだ
○ジェクト
じゃあな
○ティーダ
オヤジ
ありがとな
○ジェクト
楽しかったぜ
おまえのオヤジでよ
○ティーダ
涙は──
全部終わらせてから だよな
○スコール
これはっ──
○ウォーリアオブライト
残された時間は──少ないようだ
○クラウド
混沌に君臨する神カオス──
奴を倒さねばこの戦いに真の終わりはない
○スコール
神が相手だろうが──
やるしかないな
俺たちがこのまま消え去る運命だとしても
『世界を救う』
コスモスに託されたこの任務だけは果たす
○ウォーリアオブライト
だが──
○スコール
これは?
○クラウド
泣いているのか 世界が
○スコール
少し骨が折れそうだな
○クラウド
……大丈夫か
○ウォーリアオブライト
ああ心配はいらない 使命を果たすまで消えはしない
○オニオンナイト
ねぇカオスのいるひずみまできっとあと少しだよね
○スコール
急いだ方がいいかもな
○ウォーリアオブライト
ここから先の戦いはより厳しいものになるだろう みんな油断することなく戦ってほしい
○セシル
ああみんなでここまで来たんだ このまま最後まで成し遂げよう
○ティナ
セシルのお兄さん……まだ会ってないよね この先にいるのかな
○セシル
……どうかな でももう一度会えたら僕は……
○皇帝
そうか 貴様はコスモスと通じていたのだな
○ゴルベーザ
すべてはあいつを救うためだ しかしそなたの策には気づけなかった
闇のクリスタル まさか消滅を逃れる術を見出していたとは
○皇帝
世界の終わりを絶望と共に迎えるか 哀れだなゴルベーザ
○ゴルベーザ
いいや絶望ではない
○皇帝
なんだと?
○ゴルベーザ
この世界は二柱の神が別の次元を引き寄せて創ったいわば断片の集まり
カオスの支配が続けば断片はこの世界に囚われそのまま果てなき闇に沈むであろう
しかしカオスが滅すれば再び世界は断片に分かれ そして解放されるやもしれぬ
私が見すえているのは希望だ 彼らにはカオスに打ち勝つ力がある
○皇帝
馬鹿なことを 破壊の神カオスが滅ぶことなどありはせぬ
計画には一寸の狂いもない いずれは神すらも我が力で支配してみせよう
○ティナ
自分の大切な人がいなくなってしまったらひとりだったときよりもっと寂しくなるのかな
○セシル
もちろん失うことは悲しいけど ──絆は新たに作ることもできるだろう?
○ティナ
また別の大切な人が現れる?
○セシル
敵だった人が仲間になることもあるし今ある絆がもっと深まることもある
僕たちの絆も最初よりずっと強くなってる そうやって支え合って前に進むんだ
○ゴルベーザ
まだあきらめていないか 絶望に押しつぶされていると思ったが
○セシル
兄さん?どうして
○ゴルベーザ
混沌に満ちたこの世界 私は私の望みさえ叶えばよい
○セシル
望みっていったい──
○ゴルベーザ
真実は己の手でつかむものだ
知りたくば──
○セシル
わかったよ
仲間との誓い ここに
○ゴルベーザ
誓いとやらを見せてみよ
○セシル
ああ 仲間との絆こそ僕の力だ
○ゴルベーザ
おまえの誓いしかと見届けたぞ
○セシル
兄さんどうして
○ゴルベーザ
おまえの信じる絆の力
ここで失うようではカオスの軍勢には到底かなわぬ
○セシル
それじゃあ──
○ゴルベーザ
見事な強さだった
おまえたちならどんな絶望をも乗り越えられる
信じているぞ その時が来るのを
○セシル
どこへ?
○ゴルベーザ
私はカオスの召喚を受けた身 それは心にいまだ弱さがあるということ
おまえのそばにはいられぬ
○セシル
待ってくれ
待てよ
兄さんばかりずるいよ
僕だって信じているんだ 兄さんなら
己との戦いにだってきっと勝つと
○ゴルベーザ
セシル
○セシル
絆なら僕と兄さんにだってあるじゃないか
僕は絶対に負けないって約束する だからいつか時が来たら
仲間として一緒に──
○ゴルベーザ
おまえは
騎士としては優しすぎる
だがいつか
私に光の微笑む日が来たならば──
○オニオンナイト
コスモスが消えたから僕らも消える まだ消えていないのはクリスタルのおかげ……か
○フリオニール
なあ……俺たちは何かを変えられるのか?
初めから消え去る運命だった俺たちに……コスモスは夢を抱かせた
すべてを知ってたら ……あまりに残酷じゃないか?
○クラウド
……そうじゃない
まずはこの世界を救えばいい そうすればきっと……
どこか別の次元で別の世界が救われる
その世界に……俺たちは帰るんだ
○ティーダ
消えるんじゃなくて帰る……か だったらオレたちの夢や希望も……無駄じゃないッスね
○クラウド
…………
……ウソだ
○ティーダ
ウソかよっ!
○スコール
だが……悪くないウソだ そう思わないかフリオニール?
○フリオニール
ああ……そうだな
○オニオンナイト
ねえ……スコール
○スコール
……なんだ?
○オニオンナイト
さっきのクラウドの話…… 僕は信じるよ
……信じたいんだ
○スコール
俺は信じている…… しばらく前からな
○オニオンナイト
……えっ?
○スコール
今になって約束を思い出した 俺には……待っていてくれる人がいる
○オニオンナイト
その話……聞かせてよ
○スコール
教えないさ ……みんなにも内緒だからな
○バッツ
いちにさん……あと3つか いちばん奥のひずみにカオスがいるんだよな
○フリオニール
ああそうだ もう後戻りはできないぞ
○ティーダ
ここで戻ったって意味ないっての! こういうときは──
○フリオニール
ガツンといく! ……だったな!
○オニオンナイト
カオスの奴らってさ 小細工が多かったね 操ったりニセモノを用意したりさ
○フリオニール
人をだましあざむくような奴らに俺たちの意思は砕けない
コスモスがくれたクリスタルでその強さを証明するんだ
○オニオンナイト
頭で考えた理屈より強い気持ちが勝つんだ ──大丈夫 僕がすでに証明済みだよ
○皇帝
迷える道具たちよ
あがき疲れ新たな主を求めて来たか
○スコール
主など必要ない
○皇帝
虫けらの群れが私に刃向うなど笑止
○ジタン
あんたが思うほどオレたちは弱くない
いろんな試練を乗り越えてきたんだ
○皇帝
乗り越えた──か
ならば問おう
諸君は誰のおかげでクリスタルを手に入れたと思っている?
○セシル
何が言いたい?
○皇帝
すべては計画通りだったということ
無論力を与えようとしたのはコスモスの意思だ
だがよく考えてみろ 諸君に戦いの道を示し導いてきたのは
我々──だったのではないか?
○スコール
何を──
○皇帝
衰弱していたとはいえコスモスは神だ
完全なる消滅を狙うならさらに力を手放させるのが
最良の策だったということ
諸君は与えられた試練を乗り越え見事クリスタルを手にしてくれた
○ジタン
くっ──
○皇帝
まあ我々の中にも好き勝手に動く輩はいたがな
おかげで楽ができた
諸君らこそ神を滅ぼす暗黒の軍勢だ
○セシル
全部思い通りだったと? ふざけるな
おまえに何がわかる
○ジタン
コスモスの命をかけた覚悟を汚しやがって
○スコール
コスモスの意思にはまだ先がある
○皇帝
無駄だ
死も生も紙すらも支配してみせよう
世界に皇帝は私ひとりだ
我が力の前にひれ伏すがいい!
○皇帝
この私が二度までも
おまえたちはいったい──
○スコール
相手が悪かったな
○皇帝
だが終わりではない カオスがいる限り我々は不滅
何度でもよみがえってみせる
○フリオニール
よみがえるだと?
○皇帝
そうだ
地獄を乗り越え必ずやこの地に
○フリオニール
待て
○皇帝
私は帰ってくるぞ
○オニオンナイト
残された時間は少ないのに──
○フリオニール
カオスを倒さない限り奴らは復活する?
○スコール
結局道はひとつか
○カオス
混沌の果て ずいぶんと長い夢を見たようだ
○ガーランド
お目覚めでしたか どのような夢を見たのです?
○カオス
調和を育む神コスモスと共に世界を治めているという他愛のないものだ
○ガーランド
それは──
○カオス
笑ってしまうだろう その世界で私は混沌を抑える神として存在していた
だが不思議なものよ その光景が鮮明に目に浮かんでくるのだ
人々の優しき笑顔 そしてコスモスと過ごした温かき日々
すべての記憶を失っているとはいえあまりにも残酷すぎる幻想だとは思わんか?
○オニオンナイト
カオスの戦士をいくら倒してもカオスを倒せなきゃ意味がないんだよね……
○クラウド
だがここまで来ればカオスを追い詰めたも同然だ
──行こう
○ジタン
あークラウド こういうときくらい勢いよくいこうぜ? ──ほらみんな! さっさとひずみを越えちまおう!
○カオス
すべての記憶を失っているとはいえあまりにも残酷すぎる幻想だとは思わんか?
○ガーランド
カオス これが最後の戦いならばひとつ真実を伝えねばなりません
幾度となく繰り返されてきたこの戦いはすべて大いなる意思が望んできたこと
そしてこの世界が秩序と混沌の戦場となるよう仕向けてきたのは私なのです
記憶を失っていた貴方を導き支えてきたのも大いなる意思の啓示に従ってのこと
○カオス
やはりおまえがすべての始まりだったのだな
○ガーランド
いいえカオス
私にとっての始まりは貴方です
私が大いなる意思によりこの次元へと導かれる前のこと
死の淵にあった私を混沌の力で二千年前の時空に旅立たせた
貴方は私です
そして私は貴方なのです
○カオス
ならば──
○ティーダ
どうしたッスか? もしかしてビビッちゃってる?
○ウォーリアオブライト
いや カオスを倒そうという気持ちは少しも揺らいでいない だが
君たちと違い思い出せないのだ 帰るべき場所 ここに来るより前のことを
自分の名前すらいまだわからない
○バッツ
確かなものなんておれたちだって何もないよ
雲が風に流されていくように未来だって決まっちゃいない 移ろいゆくものさ
○セシル
大丈夫 きっといつか思い出せる もし思い出せなかったとしても
未来を信じることはできる そうだろう?
○ウォーリアオブライト
ありがとうみんな
○ティーダ
なぁ──
○ウォーリアオブライト
どうした?
○ティーダ
ここに来る前の物語だけが思い出ってわけじゃないだろ?
もしオレたちが別々の世界に帰って別々の道を歩むんだとしてもさ
一緒に戦ったことたまには思い出してくれよな
○ウォーリアオブライト
ああ決して忘れない
忘れるものか
○ウォーリアオブライト
残された時間はあとわずか──か
○クラウド
あんたは先を急ぎたがっているようだな だが──
コスモスが託してくれた力はそう簡単に消えはしない
大事な戦いの前だからこそ心を落ち着けることが大事なんじゃないのか
○ウォーリアオブライト
──そうだな これが最後だ 落ち着いて進もう
○ガーランド
よくぞたどりついたな
カオスならこの先で真の混沌を見据えておる
○ウォーリアオブライト
ガーランド
やはりよみがえったか
○ガーランド
貴様らは最期が近いようだな
○クラウド
おとなしく消える気はない
○ウォーリアオブライト
カオスを倒し戦いの輪廻を断つ
それが我々の最後の使命
○ガーランド
ならば始めよう
輪廻の果て 命を賭した戦いを
混沌の宴存分に楽しもうではないか
○ガーランド
輪廻からは逃れられん!
○ウォーリアオブライト
必ず……終わらせてみせる!
○フリオニール
なぜ笑う?
○ガーランド
喜ぶがいい 時の鎖はすでに途切れた
わしらがよみがえることはもうあるまい
輪廻は終わりを告げ真の滅びが訪れようとしている
○スコール
真の滅び?
○ガーランド
そう 目覚めたのだ 究極の混沌が──
カオスは強大な神の力で己もろともこの世界を葬り去る気だ
○ウォーリアオブライト
自分もろとも世界を? 何のために──
○ガーランド
混沌とはすべてが混じり合い形を失うこと
存在の否定こそ究極の混沌だろう?
戦いを終えても喜びも栄光も救いも未来もない
コスモスなき今カオスにとって世界などただ虚しいだけのものよ
○フリオニール
虚しいから全部消し去るっていうのか?
○ガーランド
それが神の決断よ──
○ウォーリアオブライト
おまえはそれでいいのか
○ガーランド
世界が形を失うならまた別の輪廻をさがすまで
時を超え次元を超え戦いの魂は永久に行き続ける
さらばだコスモスの戦士たち 次は地獄で戦おうではないか
○フリオニール
神の決断か
○ガーランド
この先にあるのは……混沌の玉座のみ 神竜……貴様が望むものは何も……ないぞ
○貴様……いったい何を……
○ウォーリアオブライト
世界を道連れに生まれる真の混沌
○ティーダ
まだだ 消えてなんかいられるか
○ティナ
カオスは自分の哀しみをも消し去ろうとしているの?
○セシル
対となる神コスモスを失い孤高の存在となった哀しみ──
○オニオンナイト
そんなの僕は認めない
全部なかったことにするなんて逃げてるだけじゃないか
○バッツ
コスモスは逃げずに希望を持ち続けた
クリスタルにはその想いが詰まってるんだ
○フリオニール
俺たちは運命に従うだけの道具じゃなくて──
守りたいものや夢があったからこそ戦えた
○クラウド
誰もが己の道を進むのをやめたら消えたも同然ということだ
○スコール
俺たちは最後まで道を貫く そして
カオスにも教えてやろう
○ジタン
ああ 命に限りはある
けど残せるものは確かにあるってな
○ウォーリアオブライト
コスモスが我々に希望を残したように
我々はこの世界に希望を
光を繋ごう
○ティナ
世界が泣いている…… もうすぐ滅びてしまうの?
○スコール
──だとしてもここで立ち止まる理由はない
○ウォーリアオブライト
ああ進もう 我々のゆく道はひとつだ
○ウォーリアオブライト
ここは……スキルが使えないようだ 混沌の力が強まっているせいなのか──?
行こう 必ず未来を切り開いてみせる!
○カオス
くうっこれはッ
流れ込んでくる すべての世界の記憶が
終わりなき哀しみの輪廻 永劫に続く憎き混沌
私は── 私は────────!!
○カオス
幻想の果て
混沌すらも
その身を散らす
永き戦の終焉──
ここに刻もうぞ
○カオス
コスモス──
これがおまえの遺した力か
神々の闘争は終わった 消えゆくさだめの者どもよ
還るがいい
○ウォーリアオブライト
すべて終わったのだな
○ティーダ
お別れ──か
大丈夫
この先はクリスタルが導いてくれる それに
オレはここにいるから
○ジタン
消えるんじゃない 帰るんだ
約束の場所に
○スコール
また ともに任務を果たすのもいいかもな
○クラウド
興味ないね
○ティナ
私これからもがんばれるよ だから
さよなら
○バッツ
楽しいときってなんであっという間なんだろな
○セシル
繋いでみせる
みんなにもらった強さを
○オニオンナイト
みんな ありがとう
○フリオニール
終わらないさ
新しい夢が始まるんだ
○ウォーリアオブライト
光は我らとともにある