気遣い 冒頭
○ジェクト
よう 孤独な騎士さんよ
○カイン
何か用か?
○ジェクト
いや用ってほどのもんはねえな
おまえがひとりでボヤっとしてるんで声かけてやったってだけだ
○カイン
気遣いのつもりか
○ジェクト
へへ そこまで洒落ちゃいねえよ
でもまあついでだ 話のひとつやふたつ付き合え
○カイン
また何か思い出せたのか
○ジェクト
いやそういった話じゃねえな
今現在の話だ 仲間とか信頼だとか──よ
ってまあそんなに重苦しくなんな 大したことじゃねえ
あ〜まぁ何だ
簡単に言やぁあんまり孤独を好むなんてのは良くねえってな
○カイン
俺は別に──
○ジェクト
おまえはそんなつもりねえんだろうがよ
周りからは結構そう見えんだ
それに若い奴らってのは誤解も全力だ
下手にもめ出してからじゃ面倒だろ?
○カイン
何かあったのか?
○ジェクト
それがな 大変なことになっててよ
○カイン
顔が笑ってるぞ
○ジェクト
バレちまったか カワイイ冗談ってとこだな
まだ何も起こっちゃいねえよ
でもな 無駄にあいつらも心配してやがるのさ
○カイン
心配? 俺を?
○ジェクト
詳しいことまでは知らねえよ まぁおまえも多少は気ぃ遣ってやれや
くっちゃべったり笑ったりそんな程度で喜ぶ奴らも多いってころだ
じゃ 話にも付き合ってもらったからな オレはもう行くぜ
○カイン
ああ ジェクト
○ジェクト
あぁ?
○カイン
すまん 気を遣わせたな
○ジェクト
へへ どうだかな